小説2/
加藤泰清
「……んだね」
「んです」
バス停に着き、俺たちはバス停のベンチに座ってバスを待った。十分後に来たバスに乗り三十分かけて映画館に着いた。美穂子は今流行ってるらしい恋愛モノのチケットを買った。ハズレだった。映画の主人公は生きるという意味をどうたら語っていたがやっぱり馬鹿らしかった。横を見やると美穂子は号泣していた。そりゃねえよ、と思った。
〜「登下校の仲」一部抜粋〜
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