笑い位置/はらだよしひろ
 
何かを置いて、何かが笑う事の中にしか
自分を置けない

と言う方程式の解を
解きほぐしたいと
解きほぐせないのに

「どうして」と

を連発する自分が
可愛いわけでもないのに
「どうして」で
傷つけられる自分
と言う存在で
生きている

のだから

自分から笑っているように
見せかける事はできても
自分から笑う事はできなくて

思わず
道行く 名も知らぬ
てくてくおばあちゃんに
笑みがこぼれてしまう。

「どうしてそんなに長生きできるのですか?」
と聞きたい自分なのに
長生きした自分を想像できないのだから

つまり
「どうして」にさえ私は自分が無い
と言う事さえ気づかずに
答えを求める

を連発している

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