エゴイズム、ぼくはエゴイスト/アルビノ
の愛情などエゴイズムの極地だと思った。自分より下等だと思う生物を甲斐甲斐しく世話する奢り。もとは世話などされなくても生きていたのに。同様に植物を庭に植えて世話するのもエゴだと思っていた。
すっかり忘れていたけど。
愛犬家の母親は言う。あんたはむずかしく考えすぎだって。当の本人であるぼくですら今はそう思う。
でも日和を思うとぼくはエゴイストなんだって強く思う。寂しさから一緒に暮らそうと考えて、
あっさり死なせてしまった。(原因はわからないけどみんなは先天性の病気だったんだろうと言う。その解釈もどうなんだ?)雄か雌かもわからないまま死なせてしまった。ぼくの名前も呼ばないまんま死んでしまった。たった2週間。あっさりと、一緒にいた時間より多くの時間が流れていった。だんだん朧気てくる日和の輪郭に、エゴイスト!と叫んでやりたいけど、やっぱり寂しさに悶えるぼくは、また誰かと暮らしたいと、躊躇しながらも考えているどうしようもないエゴイスト。
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