風が季節と流れていく/
たりぽん(大理 奔)
窓の外は
ひどい風の音です
のどが苦しく鳴るような
うねるような
激しさなのです
思わず私は
自分ののどを押さえます
ひどい風の音です
いま飛び出せば
何を吐き出しても
風は
きっと激しく
包み隠してくれる
のでしょう
私が欲しかった
包み込む腕は
暖かな日差し
の優しさではなく
この嵐のような
激しい想い
何もかも吹き抜け
自分であれと
叫ぶ
激しい想い
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