炭酸のような音楽を/nm6
って白くなってしまって
見えない。
曇。
*完全な午後おわり*
炭酸?
ビール。
ジンジャーエール?
いや、ビール。
でもさ、
いや、だからビールなんだよ。
そっか。
うん。
そうだね、そうだ、ビールだ。
炭酸のような音楽が鳴るビートの後ろにふわりと乗っかって雲に、仙人の如意棒で伸ばした先に見える花の蜜を吸う虫を捕まえた網が、ぼくらを捕まえるフリをして逃げ帰る、その瞬間を見届ける肝心の門番が居眠りをしていた罰、その罪を知っているか知らないかと問い詰める警官の景観をバラードにして歌う、そんなストリートの些細な自己主張がぼくらの海に塩分を加えるそのさじ加減、それ自体がぼくらの歩みを昨日のものにしてしまっていたのだった。
それこそ、
チンだ。
うん。
そうだね、そうだ、
、
ビールだ。
ビールの奏でる音楽が必要だ。
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