2:03/なかやまそう
 
川辺に浮かべ
深夜のタクシーに
のりこんだ

国際フォーラムを抜けて
外堀をふちどり
九段下を通り過ぎた
あたりでラジオから
聴こえるけしきに
まどわされて
眠りにはいる窓から
見える景色は

いどうしているようで
いどうしていない
ぼくもけしきも
またラジオでつながる

その歩道橋のしたで
とめてくださいという
コトバをはっする
僕のタイミングについて
とても満足したかのような
笑顔で見送る
運転手をあとにして

タクシーから
たちひろしを意識して
とび降り
歩道橋のしたから
道のまんなかで
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