もう神様のためにしか歌わない/ZUZU
 
まちのしろすぎるまがりかど
生成りのきせつののりしろに
ひざをかかえて
ゆきかうひとを見ている

デパートの屋上から
しずかにピアノが落ちてきた
うまく音が出せなかったせいだろう
ひとはくもの子のように散った

ことばはメロディ
きみにむけていつも歌っていただけだった
でもね とか あのさ とか

歌いきってしまうことは
泣きはててしまうこと
あとにのこるものは何もない



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