みえこ/よねたみつひろ
 
みえこ                                 
きみはぼくの肉体の                           
ひいていく最後の熱量をはかる者                         
いつの日か たち去るぼくの背中から                   
風の糸をまきもどす手の所有者                            
もっとすてきなセーターを編むためにね                     
そのときぼくは言わねばならぬ                       
童貞のようにさわやかに恥じらって                   
ありがとう と

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