fly poet/haniwa
たら一文字だけ書く
そしたら疲れて寝てしまう
朝起きても食べ物がないけど
庭に生えたびわの木から一粒だけとってかじる
そしてまた夜になれば
ふわふわした話をしに
なじみのバーへ歩いて赴く
そんな生活をしている人が
詩人なんだって思ってたけど
きみときたら
金と女と政治の話
人が多すぎるビルの森
排気ガスで霞む日雇い労働者たちの町で
がはがは笑いながらビールと焼酎を飲んでいる
酔いつぶれて歩けなくなって
そこらのおっちゃんにタクシーに乗せてもらうかわりに
知り合いのソープ嬢を紹介してあげる
部屋はマンションの12階で
オートロックとオール電化とアンテナとケ
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