丸い、サイコロ/プテラノドン
 
僕の魂は丸いサイコロのよう―
生まれた時は四角だったが、
成長するにつれ丸くなっていった。
そしていよいよ丸くなったサイコロは
「何歩進め」などと伝えることなく転がり続ける。
きっと砕け散るまで止まらない。が、
僕らはそれを待たずに進む。
道で行き交う大勢の人たちもそんな様子。
何歩進もうが、誰かに咎められることはない。
それでも最低限か、最小限かのルールがあるにはあったが、
それが皆のものである限りよしとしよう。
いわば牢獄にぶち込まれながらも、牢屋の鍵は
自分たちが持っているといった感じなのだから、
その気になれば外に出ることだってできる。
堀の外までとはいかないが
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