雪の降る町/小太郎
 
風花くらいしか吹かない町は
冬のにおいも忘れさせるほど
年を越しても
秋の連続

生活態度にむらがある僕が
君に会う前の日は不思議なくらい
よく働くように
冬というのはもっと身勝手に荒れて
それが魅力だった

だれかの望みどおりに
働くことができるのは
利益が一致したときと めんどくさくなった時

めんどくさくなって 雪を見に行く事をあきらめても
冬はすぎていくということが
僕の知らない誰かの気を紛らせて
僕をくるしめる




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