ギルド批評05/11/15/黒川排除 (oldsoup)
 
力もしているのに、さてとそこから動かない。こんな感じで領域を広げてみたおれってどうよ的な穴にずっぽりはまり過ぎている。凝った望遠鏡を作ってお披露目の際には制作者をご覧くださいねと言われるようなつまんなさがある。漫然とではなく明確にある。ここでおれがつまんないというのは、そうである理由を説明し切ったつもりだからではあるのでようやくのことだと思ってもらいたい。

 後者の詩には暗闇と空白による舞台設定があった。前者の作品はちょっと無理があると書いた手前アレだが生と死が舞台設定であった。一方は精神であり一方は肉体であってその両方が踊らなかったので、おれは席を立たなければならない。出発点の似通っていた二人の書いた作品がこうも分かれていく、それはそれで興味深いことだ。しかし輪廻であれ死生観であれ、遠いから書きやすいのであってこうも近い位置にあると逆に萎えないかと、こういう疑問が残るわけである。だからおれは去り、彼らも去る。彼らには去って向かった地点でもう一度、その距離をえがいてもらえればなお結構な具合である。
戻る   Point(3)