騒ぎ夜/捨て彦
 
つまりおれはときおりアポーな仕草で演歌などを歌い
隣に座っている今年77のおじいと生産性のないお話をだらだらして
そのお歌へたくそーと野次を飛ばし飛ばされそれはいわゆるとても滑空的な、
その隣では多分薬物の売買とか男女の修羅場だとか内緒話とか
ロックバンドのギグとか終電に乗り遅れてしまうわ何を言うんだもう少しいいじゃないかとか
そこまでニ三軒先の隣家で行われる話には全く暗いものの、
街ではほのかにパンツ売りの少女がとことことあらゆる都会をMODE化して日常、
見渡してみると需要と供給の話合いがいたるところで
時間と関係もあやふやな全方向的関係ってざわついているみたい。



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