ゆきがふる/雑魚ヒロシ
 
ゆ;き:がふ。る。。。


秘密の街に雪が舞い始めて、
僕は、僕の訪れを知る。
僕は窓辺に座って、
僕の身に降る雪を感じている。
僕の住処はとても冷たい。
僕の住処はとても暗くて、
僕の住処はとてもはっきりとしている。
僕には家族がいる。
僕の影のような、
僕の生活がある。
僕は僕の記憶の影の影で、
僕の暮らしをている。
僕は幸せだ。
眠れば、とても暖かい。



ゆ。きがふる。


僕は扉の前にいる。
君は扉の向こう側にいて、
僕たちは画面で、
僕たちの会話を交わしている。
僕が、
僕たちはこれでいいのだろうと言うと、
君は、
僕たちが
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