千夜一夜に星の話を(こっそり短歌祭)/嘉野千尋
ガリレオよ、宇宙をソラと呼ぶ人の名前を君は覚えているか
天地の神話が始まるまではあなたもわたしも素粒子だった
くるくると回る土星の輪っかから天体オペラが流れてきます
夜空にはいつもいつでも君がいてロケットでしか会いに行けない
リモコンで冬の夜空を夏にするそしたら君に会えただろうか
星空が酒瓶の中で眠ってるもったいなくて今夜も飲めない
銀河だって渦巻きながらときどき螺旋でスプリングしてるんだ
流れ星、この椅子からじゃ見えないね。君の隣に行ってもいいかな
黒猫が星に向かって手を伸ばす手ではなくって前脚だったね
星の名を並べて語る物語 千夜一夜を君に捧げて
こっそりと短歌祭参加です
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