蜂の一刺し/一代 歩
 
吾(あ)の胸を刺した蜜蜂命絶え痛み残してポトリと落つる

もしかして君は誰かの化身かといぶかしんでる薬塗りつつ

あの刹那君は死んでもよかったと思えたのかと傷跡に問う

もう一度刺されて死ぬかもしれぬこともう“リーチ”とは言えなくなって

蜜蜂の切り札受けたその後にハニートースト頼む非情さ

刺されてもまだ君の事好きという意外な吾(われ)の蜂好きを知る

人間の吾(われ)は弱きか強きかと立ち止まりつつ考えている


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