少女って地獄/
捨て彦
下駄の音に合わせて手玉そらに舞う犬と私の居ない季節に
詰襟が食い込む首で油揚げ拾う原っぱ葬列の順
右耳に綺麗なものだけ詰め込んで昨日覚えた公式で解く
張り付いた理由を午後と放課後に分けて話せば案外容易い
蝶々のゆらめく軌道をスケッチに書きとめてから十日ほど経つ
制服の薄い部分で傷を撫でときおり忘れてまた真似て撫で
くちびるが薄く色づき教室と皆がおそらく夜中になって
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