蕊/黒川排除 (oldsoup)
 

坂道を転がる無人の台車・いかずち

訃報聞きゴトリとハープを取り落とす

雨のようにしなるから
          だが六歳のまま

虚空に走る濁流跳ね返す鏡

不在の社長宅 白紙に指示が浮かび出る

この火花も滝と呼ぶべき砂漠の祭り

枕を撫でて奴め奴めと口走る

さらば伏兵
この助走で明日
ロンドンに発つ

雲のすべり台 着地点の流氷うごく

女族長旧姓あらわに深い夜を焚く

目をひらく 次に野原をひらく 海だ

孔雀の死勤めだしては八万の民

眼前の土偶もろともかき消える
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