君の居ない夢を見よう/
松本 卓也
長い夢から醒めた僕に
突きつけられた現実の嘘
温めてきた僕の想い
僅かでも君に繋がっていると
信じていたかったのに
届かない声を振り絞り
伝わらない言葉を投げかけて
君の心を待っていた
もう一度抱きしめる事ができるって
それだけが頼りだったのに
見なければ
聞かなければ
信じなければ
かさぶたを掻きむしり
再び流れ出てきた血液で
壁に描いた文字
ここに残して行くから
もう僕の夢に現れないで
戻る
編
削
Point
(2)