「電子レンジ」/プテラノドン
 
 空腹のあまり君まで食べようとした事を
 
簡単に作れていいじゃないか。何も悪くない。
経済の発展とはそういうものだ。
いよいよコックは厨房の奥へ消えてしまった。が、

ウェイターはかえってその方がよかったと思っている。
というのも、あの鈍いコックがまともに料理をしたところで、
電子レンジに敵いはしないのだから

もちろん、私だってそうだ。だとしたらこれ以上
減らず口を叩くのはよしておこう。ただ、一つ思う事は
電子レンジの給料は我々よりも高い、ということ。

幸い、電子レンジは不満をもらさない。
「チン!」と言う他に無駄口を叩くことはない。
もし無駄口を叩くような事があればとっととクビにされる

 哀れな電子レンジ。


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