国語辞典/むらさき
 
  なんとかなんとかという人が
  作った国語辞典では
  定義されている

  虫刺されから
  国境までの
  日常が

  意味から
  真理までの
  抽象が

  ありとあらゆる
  モノやコトが
  ますめの中に
  美しく収められる

  今までのお話と
  これから生きる現実を
  2、3行で
  表します

  ある時 それで十分で
  ある時 それでは足りない

  だからいつも
  その辞典のアペンディックスとして

  わたくしの短気な
  くちびるから
  吐き出された
  不器用な定義を
  ノートの切れ端に
  書き綴るのです

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