望む姿は…/
水島
無意味なまでに
警戒心を振りかざして
盾のように鎧のように
やたらと丈夫な
僕の表面は
がちがちとした固体
救いようも無いくらい
どす黒く
重苦しく冷たい
僕の中身は
どろどろとした液体
ああ、違うのに
僕の望む姿は
そうじゃないのに
本当は
空に
宇宙に
溶けてしまえる
気体のようになりたいのに
戻る
編
削
Point
(0)