眠り枯らして /木立 悟
 






寝がえりの数だけ夢は裏がえる



またひとつ積もり重なる雪まなこ



煌々と言葉は眠りを遠去ける



見も知らぬ機械の生まれを語る夢



ぽっきりと折れてはじまる細い夜



眠れない溝に火の羽ふりそそぐ



踏切の音は途切れて野をうたう



外灯の光の投網ほとばしる



朝の雲眠り枯らして火を咲(ひら)く









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