やさしさでないほうを/
ZUZU
ずつうやくを飲んだ
はんぶんだけ
やさしさでないほうを
恋は終わったのではなく
けっきょく始まらなかった
もう春だった
つながれたこいぬが
ねむたそうにあくびしてる
みあげた空はしろく
街の女の子が
ぼくのあやまりについての
二枚のてがみをくれた
いらないけど読んだ
いちまいだけ
やさしさでないほうを
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