あかつき、それから/
キキ
精緻な輪郭を揺さぶりにかかる
その煙るまわりには
葉の落ちた枝の翳だけが湿って
きっと初めて泣いたような顔をしている
垂れた産毛にくすぐられ
手を離せば
歩くほどに丸く膨らんでいく胸を
硬く縮んでいく四肢を持つ 獣の輪郭をなしていく
そしてわたしにも
最初のことばを、産む日がくる
―――たくさん。は話さないように
散らばっている
いつか
一、に
なるかな
囁きと安寧の
九九、に
わたし
あなたの視界を焼くような
千、の
一、に
なるかな
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