ところでぼくは花束を忘れた/nm6
 
ぼくらは自分より遠くを歩きすぎれば疲れている。築数十年の日々の/ひびの入ったコンクリートの隙間に小さな紫の花。目を閉じたのはもう窓から闇に煙巻いた諸々を/処女をさらすように薄く白焦げた空気が入りだした時分、そうして目覚めたときには光源が旋毛の先から影をつきつけていた、床という床に。




キャッチコピーが踊る夜に、
誰かをいじれば笑いが止まらないので、
花束を忘れた。




そして今夜にはDVD(デッキを持っていたとして)でぼくが『バスキア』を観ていた(過去に観ていないとして)ことと君(だとして)の昨晩(だとして)の些細(だとして)なできごと(があったとして)には関係(
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