バルトォクに寄す/
舞
天窓に差し込む光
耳を掠める バルトォクの旋律
嗚呼 君が謠(うた)に心寄せ
高い空に焦燥を感じ 金木犀(きんもくせい)に心狂わす
廊下を走った 先の見えている道
そんなことでは どうしようもないというのに
君が謠は 夢のよう
螺旋の音階 取り残された音楽室
その指先に恋をした
絡まる蔦を手繰りて 叶う
耳を掠める 狂おしい音
落葉の音に沈むは 冷たき孟秋の風
嗚呼 君が謠に心寄せ
光射す窓 バルトォクの旋律
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