サボテン/
霜天
の寂しげな一日の様子
いつからか動き出したサボテンの定位置は決まって行き場を失った廊下の隅
少し膨れて針を見せびらかす触れば少し痛かったこと、その指先
テレビの上暖かい部屋の隅、間違えそうになる足を抱えてまた少し眠る
そんな
部屋の隅へ
光が差し込む
歩道橋の上へ
光が差し込む
逃げるようにして解けていく光線に
もう一度手を、差し込む
引きずられるようにして流されていきながら
そのように一日が、閉じる
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