ハイになった?/虹村 凌
 
ップ麺に沈めて
俺のおやつにしてやろうと思う

女の子は微笑み
俺の意識をご飯粒で作られた部屋へとたどり着く
俺が首を横に振ると
彼女は俺を味噌汁の海へ叩き込むのだ
溺れかけた俺はやっとの思いで豆腐にしがみつき
よじのぼった豆腐の上で
死にかけた魚のように息をする
電子レンジくらいのカプサイシン
つまり巨大なキムチが上空から落ちてくるのを眺めながらッッ!
俺はッッ!
こんな状況だからこそ俺の生きる道を生きっ!!!
自分の信念を貫いて生きたいッッ!
親の期待を裏切り、友人の信用をも失うこの行為だが、
俺は俺の道を行く!
昇り行く朝陽よりも美しく
沈み行く月よりも輝
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