夜に呼ぶ名は/プテラノドン
 
今夜―、銀河は沸騰している
星雲は膨らみつづける
銀箔の輝きがゆれている
何光年も離れた向こう
完璧な真空の空間のうち

宇宙は決まって沈黙している
時には激しい爆発音もあるらしいが
僕等はそれを見ることができても
聞くことはできやしない
ただ尊さだけがやってくる

若い僕等は沈黙するが沈黙しない
ひねもす未来に抗議する
少し暗すぎるとか
もう少し明るくても
好いんじゃないかとか

未来を明るくするために
一人で過ごす夜が
名残り惜しいために
僕はときどき
君の名を呼んだ

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