かくかくしかじか、猫は今夜/プテラノドン
 
トンボの羽に 孔雀の羽根と
あらゆる羽根を用意した帽子屋―。
客である老人は、帽子も買わずに
猫の付け髭を注文する。(その店は付け髭も用意していたのだ)
そうすれば、家を荒らす鼠たちが
たちまち逃げ出すとでも思ったのか。
それからも老人は鼠と一緒に暮らしていた。
 その一方で、変わったことといえば
ドタバタと騒がしい夜ともなると
屋根の上でヒゲの無い猫が、
人間みたいにゲラゲラ笑っていること。

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