人生劇場。/※
やっぱり、あそこに繋がってるのかなぁ。
でも、
興味本位で引っ張ってしまうのです。
そんな、お年頃なのです。
刹那、彼は引き抜いた
糸は地面に落ちる
その先には、抜け落ちた一本の毛
鼻毛
鼻毛だと分かったのは
横を歩く、連れらしき男の一言が胸に刺さったから。
よりにもよって、
鼻毛?
鼻毛抜いてんじゃねーよ、ダッセーなー。
いやな、なんかムズムズすんだよ。なんか、引っ張られたみてーな感じ。
糸先を見つめ、地面にへたりこむ私と
それに気付くこと無く、人の波に消えてった彼の後ろ姿
鼻毛
だっせー鼻毛
私の『ピー』から伸びてる赤い糸を辿
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