人生劇場。/
 
やっぱり、あそこに繋がってるのかなぁ。
でも、
興味本位で引っ張ってしまうのです。
そんな、お年頃なのです。




刹那、彼は引き抜いた
糸は地面に落ちる
その先には、抜け落ちた一本の毛
鼻毛
鼻毛だと分かったのは
横を歩く、連れらしき男の一言が胸に刺さったから。
よりにもよって、
鼻毛?


鼻毛抜いてんじゃねーよ、ダッセーなー。
いやな、なんかムズムズすんだよ。なんか、引っ張られたみてーな感じ。


糸先を見つめ、地面にへたりこむ私と
それに気付くこと無く、人の波に消えてった彼の後ろ姿
鼻毛
だっせー鼻毛
私の『ピー』から伸びてる赤い糸を辿
[次のページ]
戻る   Point(3)