ひとりあそび/
黒川排除 (oldsoup)
ジトへ
なんのために伸びた爪を見る金曜日のひとりごと
足細るる昼間の孤独 街灯の孤独
空き家の塀
越えて張る枝
大樹のものか
正面の硝子に蛸の子がおいしくなる
凍土の浸食急かす欠落児の笑い
───このひろい野原いっぱい
迷って
迷宮を吐瀉する
不眠日記積む 一殺二殺と数えおり
火中より無事を知らせる紙ヒコーキ
和室密閉する蓋の形に思い至り
刺し違え踏み違えひとれるひとり
鉄階段に毎夜気配を送るこいびと
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