しあわせのありか。/仲本いすら
よく世の中では「人生の勝ち組・負け組み」だとか
幸せになれる数は決まっているだとか、不幸な人のほうが多いだとか
なんかよくわからない結論が飛び交っているけれど、ボクはそんなの全部全部
嘘っぱちで、ただのハリボテだと思っている。
なにをもってして、「勝ち」と「負け」を吟味しているのだろう。
たとえば、自分の話になってしまうが
自分の親は聴覚障害者で、自分は小さい頃に「宇宙人の子供」と罵られたこともある。
「かわいそうに」と同情されたこともある。そのうえ、妹は流産で天に召して(実際弟もいました)
親友には裏切られ、父方の祖母には忌み嫌われ、親戚には意味もなくいじめら
[次のページ]
戻る 編 削 Point(6)