オンナジコト/王
何年かぶりに奴と二人で酒を飲んだ
奴に二人目の子が生まれ俺は大事な人を失った
ということは話さなくてもわかっている
からんとタンブラーが鳴いて
ターキーが空いて
みんなおんなじ時間を生きているだけだ
たとえば南の楽園に明日爆弾が落とされて
吹き消されたって
俺達はのほほんと夢を見ているかもしれない
あの女、俺に気があるんだぜなんて
与太をふいてるかもしれない
おんなじ事なんだ
奴は幸せで
俺は闇の中のように端からは見えるかもな
でもそれもおんなじさ
アルコールはお互いを巡り
そして出ていくんだ
俺は聞いた
どうなんだ増殖するということは
奴はこ
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