楽しいお墓2/
 
るととても寒くなってきた。あなたはもってきた服をみな着込み始めた。
二人きりで朝を待った。
わたしはあなたをあたためてあげたかったけどそれは叶わない。でもあなたは温かかったわ。


わたしは知ってるの。あなたは変わっても決してわたしを忘れないわ。あなたは決して忘れない。
そしてそれが永遠なの。








夜がすっかり明けるとあなたは着込んだ服をまたナップサックにつめ、わたしに(わたしの顔のレリーフに)キスをした。そして名残惜しそうに丘を降りていく。


悲しみと喜び、幸せと不幸せは表裏よ。もっと言えば同じものよ。幸せを知らなければ不幸せに気付くこともない。悲しみが深いのはそれに寄り添う喜びがあるから。



ここから空港までだってバスで13時間よ。頑張って行きましょう。

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