アンビヴァレンス/
菅原 夕輝
たぶん、私は。
愛するものを愛するほどに酷く嫌う
対極の位置にあるもの
それは対極にあるからこそ惹かれている
流れている血は
流れの止まった詩を突き動かす
時間が風化していくのを
まるで傍観しているかのように。
アンビヴァレンス
いつの間にか母親は年をとり老いていた
父親はどうでもいいことに固執し脆くなった
私は、
嫌いで嫌いで
失うのが怖い
「イデオロギー」の意味は未だ掴めないまま
それでもいい
愛するものを愛さずに生きたい
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