手離せなかったんだ/
水島
ぼくが握り締める
きみのちいさなちいさな掌が
きつく力を入れすぎて
いまにも折れてしまいそうなくらい
軋んでいることは
もうだいぶまえから
わかっていたんだ
それなのに
離してあげられなくて
ごめんね
もう 行っていいよ
戻る
編
削
Point
(0)