クリームシチューに、あと少し/umineko
に半分、入れる。なーんか、愛情だねえ。琴美が笑う。そうかなあ。なんか手つきが、愛情だよ。アイっち好きだもんね。うん。
好きならやさしくできるだろう。そうだったね。とげとげとあなたを追いつめた、私はなんだったのだろう。好きだったのに。あんなに。ひとりで恐れてた。ひとりで急いでた。自分の出した結論に、ただおびえてた。
そうか。
好きだったんだ。
それだけでよかったんだ。
確かなものが欲しくて。だから。
ぐつぐつと、お鍋がゆれる。小さく。
元気ですか。
あなた。今頃。
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