未知街の帰り道/もる
進化だか進歩だかの吐瀉物が
ビルの影に砂漠地帯をつくってた
無力だけど知らぬふりで同じ顔
すぐに流れていきそうな道を行く
あぁ 僕も
宇宙を履いて何もかも蹴飛ばすまでは
想像だけで
結局「なんでもない」になるしかない
肩と肩が触れ合って
お互いに小さな声で頭を下げ向き直る
とても意味なさげに見える動作が
やっぱり予想通りに意味がない
あぁ 僕も
宇宙を研いで何もかも切り裂いてみよう
創造しても
結局「なんでもできる」にはなれないけど
車窓に映る僕の顔が
行きよりちょっと違って見える
違うだけで 進化や進歩じゃなくて
変化であって それが一番素晴らしいわけで
結局「なんでも夢見る」少年になっていた
大した数の言葉もまやかしも悪意も知らないくせして
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