時の音/天使
 

静かな夜の中 君との思い出が・・・駆け巡る


胸のあたりの激痛に 耐えながらもよろめいた

からだは 濡れた地面へと倒れた

空を見上げてキラキラと光る星の輝を見つめる

荒い息の中 胸に手を当て 空へとそっと上げてみた


紅で染まる 僕の手はかすんでいく・・・

あぁ・・・時が止まりそう・・・まだ止まらないで・・

君にまだ・・・想いを告げていないから・・

あぁ・・・・風の音さえもきこえなくなった

君との思い出が・・・・すばやく通り過ぎる・・・


「まって・・・まだいけない。君のところに戻るまでは・・・・」


あぁ・・・だけど時は 止まらなくて・・・

悲しすぎるね・・・寂しすぎるね・・・

あぁ・・・僕のときが 少しずつ・・・遅く打ってる



「ドクン・・・・・・ドクン・・・・・・・・・・・・・・・ドクン・・・・・・・・・・」


やがて音は消えてゆき

君との記憶も消えてゆき

僕は一人雨に打たれて

風のように 消えていった・・・
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