リターン/
一代 歩
帰りたい。
思い浮かぶあの場所に
あそこに帰ってきたい。
発光ダイオードの青白い光が
紫煙の流れを浮かび上がらせたあの場所
幸福な孤独のなかで
それをそうとは知らず
ぼんやりしていた。
あの場所に
もう一度
走って追いかけた先には、のっぺらぼうが立っていた。
つかめると思っていたものは、そこには無かった。
幸福で孤独な
あの紫煙のなかに
あったのかもしれない
いまさら
あの場所
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