遺言状/そう
「書く」とは
肉体があげる悲鳴かもしれない
そこに僕はいない
ただ体だけがあり
悲鳴をあげている
苦しくて悲鳴をあげている
僕はいない
ペンがすべっている
勝手にすべっている
誰の声とも知らぬ叫びを
ペンが書きつけている
ハトに
純白のハトにボーガンの矢が刺さっている
非常識な少年の犯罪だ
ニュースがそう言っていた
僕の頭にも
ボーガンの矢が刺さってくれればいいのに
こんなに口をあけて待っているんだ
この肉体から 解き放たれ
自由になりたいと
僕は解放される
「大丈夫、10時には元気であらわれるさ!」
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