毒りんご。/
杉田蝶子
汚いものを拭い去る、
白雪姫のキスのように。
感覚さへも失って、
あらゆる針が意味無く回る。
赤だけ残して、辺りはモノクロ。
風も無いから、雲も止まった。
指に絡まる熱情が、
こぼれる前にグラスにそそいで。
あたしのほうの準備は万端。
さあ、毒りんごを食べなくちゃ
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