さみし石/
こん
うまれた時に にぎっていたのは
青いちいさな さみし石
てのひらからもぐりこんだそれは
ぼくの ひざっこぞうになった
ときどき いたいの
とっちゃいたいと おもうの
でも それをとっちゃうと
ぼくも しんじゃうの
さみし石をもつこどもは
ちっちゃなトゲでもすごく痛くて
すこしの風でもふきとばされそう
痛がりやの寒がりや
夜淡く 瞬いている
ひざっこぞうの さみし石
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