少年の日の僕へ/桜 葉一
 
込んでいたよね。

君は少しずるい子だったね。
缶蹴りで、なかなか捕まえられないから、缶を隠したりしてたね。

君は少し悪い子だったね。
アリの巣に水を流し込んだりしていたね。

君は世渡りが上手だったよね。

君は時々奇声をあげていたよね。

君は恥ずかしがりやだったよね。

君は足グセが悪かったよね。

君は……
君は、
僕にとって、本当に大きな存在だよ。
君が、今の僕を創っているんだよ。

少年の日の僕へ、

ありがとう。



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