外の世界/
一代 歩
あれからずっと、暗い森の中
目を閉じて
なにからも遠いところで
あてもなく
さまよっている背中
地獄の淵におっこちて、
もうここから出られはしないのだと思った
長い長いこの道の果て
トンネルの向こうに見える一粒の光
それだけをたよりに進める足どり
あの暗かった森を出る
一瞬前までも阻まれているような気がした
トンネルの向こうの
新しい世界
あの暗かった森が、今では嘘みたい。
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