指標を越えて/いとう
 

美しく生きるには相応の覚悟が必要であり、
それに類するものが、「sky」には描かれている。と思う。――「テロの詩」を越えて。

あの出来事に、もしくはあの映像に、
実際に自分自身とどこまで接点を持つことができるか。
(あの出来事の)何が、(自分の中の)何とつながって、それをどう表すのか。
そこがちきんと見つめられている作品は、指標を越える。
そういう作品を、見落としてはいけないと思っている。
指標は大切だが、固執すると見失うものがある。
見失ってはいけないものを見失うことは、悲劇につながる。
あの日以後の、この世界のように。


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