組詩「二宮」/岡部淳太郎
 

おりてゆく




「二宮」についての註


前書

「二宮町」

作者が保育園に通っていた五歳から高校一年時の十五歳まで住んでいた、神奈川県中郡にある小さな町。東隣は同じ中郡の大磯町。西隣は小田原市。

「川匂神社」

作者が通っていた中学校の近くにある神社。「かわわじんじゃ」と発音する。隣の小田原市内に「酒匂川(さかわがわ)」という川があるので、地名の由来として多少の関係があるものと思われる。川匂神社は延喜式にも記載されている古社で、創建は第十一代垂仁天皇の頃。二宮町全体の氏神で、相模国二宮に列せられている。二宮町の地名の由来はここから。ちなみに相模国一宮は高
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