組詩「二宮」/岡部淳太郎
 
二宮町は神奈川県西部、小田原市と大磯町の間に挟まれた相模湾を南に臨む総面積約9.08平方キロメートルの小さな町。人口約3万人強。町名の由来は、町西部にある川匂神社が「相模二の宮」とされたことから。JR東海道線二宮駅があり、西湘バイパスが海沿いに走り、駅前から北方の秦野市に通じるバスが通り、交通の便は悪くはない。町内に三つの小学校、二つの中学校があり、県立高校がひとつある。高木敏子氏の戦争体験記『ガラスのうさぎ』の舞台としても有名。




「二宮」


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のぼってゆく
川匂神社の石段を静かに
のぼってゆく
石造りの鳥居と
石造りの階段
人の心も同じように

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